職業こぼれ話|こちら側には見えない仕組み

職業こぼれ話

スマートフォンで仕事の募集を確認する応募者のイメージそういえば、昨日の現場で
「隙間バイト歴、見ましたよ」と言われました。

少し驚いていると、
「結構あちこち行かれているんですね」と、感心したように言われて。

ああ、そんなところまで見られるようになっているんだ、と思いました。
でも、あまり詳しく聞くのも失礼な気がして、

「そういうのが見れるようになっているんですね」

とだけ返すと、
「そうなんです」と、軽く笑っていました。

こちら側からは、
応募した先で「どこまで情報が見られているのか」は、正直よくわかりません。
けれどこの一言で、
応募者側には見えない情報が、現場側には見えている
ということを、あらためて実感しました。


本日も、自動車会社の受付に入ります。

実はこの仕事、ずっと不思議に思っていたことがあります。
同じような自動車会社の受付募集は、出るとすぐに「締め切り」になるのに、
この現場だけは、なぜかいつまでも募集が残っているのです。

「そんなに人気がないのかな?」
「条件が厳しいのかな?」

そんなふうに思っていたのですが、
あるとき事務員さんから、何気なくこんなことを言われました。

「実は、もう新規の方は雇わない方針にしたんです」
「なので、○○(私の名前)お願いしますね」

なるほど、と腑に落ちました。

つまり、
この仕事は“募集は出ているように見えても”、
実際には特定の人にしか表示されていない
あるいは応募できない状態になっている、ということなのだと思います。


考えてみると、
「締め切られている仕事」の中に、

「こんな募集、出ていましたっけ?」

と思うものが、いくつかありました。

きっとそれも、
条件や履歴、タイミングなどによって、
人によって見えている画面が違うからなのでしょう。

応募者側から見える世界は、とてもシンプルです。
募集があって、応募できて、締め切られる。
それだけ。

でも、その向こう側では、
細かな判断や方針、現場ごとの事情が、静かに動いている。

今回の出来事で、
「不思議だな」と感じていたことに、
ひとつ答えをもらったような気がしました。


隙間バイトは、自由で、気軽で、透明な仕組みに見えます。
けれど実際には、
こちら側には見えない仕組みが、確かに存在している。

それを知ったからといって、
何かが大きく変わるわけではありません。

ただ、
「うまくいかなかった理由」や
「なぜか応募できなかった出来事」に、
無理に自分を当てはめなくてよくなる、
そんな風に考えることもできます。

また、そう思えると
少し気持ちが楽になりました。

これもまた、
現場に立ってみて、はじめてわかる
小さな「職業こぼれ話」です。

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