🪶 タマゴ(44歳・女性)
◆ 指定駅集合からクリーンルームへ
朝8時、指定された駅に集合。
点呼を終えると、20名ほどの単発ワーク仲間とともにマイクロバスで工場へ向かいました。
到着後は、まず手洗い方法やクリーンルーム内での動きの説明を受けます。
支給された作業着に着替え、再度手洗い。
体の埃を落とすエアシャワーのようなクリーンルームを通過し、いよいよラインへ配置されました。
作業者の9割は海外の方。
緑色の帽子をかぶった人だけが日本語対応可能とのこと。
体調不良などは「緑帽」に伝えるよう指示されましたが、その人数はわずか3名。
私は、日本語が分からない方々に囲まれてのスタートとなりました。
◆ 担々麺の肉みそ担当 ― 正解が分からない恐怖
最初の担当は「担々麺の肉みそ」。
量や入れ方は身振り手振りで教わります。
しかしここで問題発生。
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右の人:手のひらで平べったくしてから入れろ
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左の人:少し丸めてから入れろ
指示が真逆。
平たくすると左から怒られ、
丸めると右から怒られる。
外国語で叱られながら、正解が分からないまま肉みそをのせ続けました。
ライン作業は止まらない。
迷っている時間もない。
「とにかく流れを止めない」
それだけを考えて必死に手を動かしました。
◆ 冷やし中華のゆで卵 ― “簡単”の落とし穴
次は冷やし中華の半分卵を乗せる担当。
「これは簡単そう!」
そう思ったのが甘かった。
卵は半分に切られているものの、完全に分離していない。
まず軽く“ひねって”分離させる必要があります。
ひねらずに外すと、白身から黄身が外れる可能性があるのです。
ビニール手袋越しの卵は思った以上に滑る。
慎重にやるとスピードが落ちる。
すると当然、トレーに卵が乗らないものが出てきます。
下流から聞こえる声。
「オイ!タマゴー!!タマゴー!!」
「スミマセン、スミマセン」と謝りながら必死に作業。
なんとかコツを掴んだ頃には、冷やし中華の工程は終了していました。
◆ ざるそばの“ほぐし水”でようやく安堵
最後はざるそばの「ほぐし水」担当。
これは本当にシンプルな作業。
怒られることもなく、スムーズに終了。
この時、ようやく肩の力が抜けました。
◆ 一番驚いたこと ― 麺の量は意外と…
この日一番驚いたのは、麺の量。
最低重量の基準はあるようですが、
終盤になると麺を余らせないように明らかに量が増える。
今ではコンビニで麺類を買うとき、
つい重さを比べてしまいます。
◆ 言葉が通じない現場で感じたこと
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正解が分からないまま怒られる怖さ
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スピードを優先する現場の緊張感
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言葉が通じなくても、なんとか回るライン
単発ワークは、毎回“異文化体験”のようです。
戸惑いも多いですが、
だからこそ見える世界があります。


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